【2025年版】高校生インターンシップ完全ガイド|導入から実施まで
「高卒採用で応募が来ない」「採用してもすぐ辞めてしまう」そんな悩みを抱えていませんか?
高校生インターンシップは、こうした課題を解決する最も効果的な施策です。インターンシップ経由で採用した高校生の3年離職率は**16.5%**と、一般的な38.4%と比べて大幅に低いというデータがあります。
しかし、「何から始めれば良いか分からない」「どう実施すれば良いか分からない」という企業が多いのも事実です。
この記事では、高校生インターンシップの導入から実施まで、企業が知っておくべき全てを詳しく解説します。
この記事で分かること
- 高校生インターンシップとは何か(定義と目的)
- 企業が得られる5つのメリット
- 導入から実施までの具体的な流れ
- 学校との連携方法
- 実施時の注意点とリスク管理
読了時間: 約5分
目次
高校生インターンシップとは
定義と目的
高校生インターンシップとは、高校生が企業で就業体験を行う教育プログラムです。
目的:
- 高校生: 職業理解を深め、キャリア選択の参考にする
- 企業: 若手人材の育成と採用につなげる
- 学校: キャリア教育の一環として実施
大学生のインターンシップとは異なり、学校のキャリア教育の一環として実施されるため、学校との連携が必須です。
実施期間と時期
標準的な実施期間:
- 3〜5日間が最も一般的
- 1日型(職場見学に近い)
- 5日型(1週間、しっかり体験)
- 長期型(数ヶ月、週1回など)
実施時期:
- 夏休み(7月〜8月): 最も多い
- 春休み(3月): 次に多い
- 冬休み(12月〜1月): 一部の企業
長期休みに実施するのが基本です。授業期間中に実施する場合は、学校と綿密に調整する必要があります。
報酬の有無
高校生インターンシップは、原則無報酬です。
理由:
- 学校のキャリア教育の一環として実施
- 労働ではなく「体験」として位置づけ
- 高校生は未成年であり、労働法規の制約がある
ただし、交通費や昼食代を支給する企業もあります。
企業が得られる5つのメリット
高校生インターンシップを実施することで、企業は以下のメリットを得られます。
メリット1: 採用につながる
インターンシップは、採用の最強の武器です。
理由:
- 高校生が企業のリアルな姿を知れる
- 企業側も生徒の適性を見極められる
- 相互理解が深まり、ミスマッチが減る
実際に、インターンシップ参加者は、参加していない生徒と比べて就職率が高まるというデータがあります。
メリット2: 3年離職率が劇的に下がる
最も大きなメリットは、定着率の向上です。
データ:
- インターンシップ経由の3年離職率: 16.5%
- 一般的な高卒3年離職率: 38.4%
インターンシップ経由で採用すれば、離職率を半分以下に抑えられます。
出典: パーソル総合研究所調査
メリット3: 職場の活性化と社員の成長
高校生を受け入れることで、職場に新しい風が吹きます。
効果:
- 社員が自分の仕事を見直すきっかけになる
- 教える側の社員が成長する
- 職場の雰囲気が明るくなる
- 社員のモチベーションが向上する
「高校生に教えること」は、ベテラン社員にとっても学びの機会です。
メリット4: 学校との関係構築
インターンシップを実施すると、自然に学校との関係が深まります。
効果:
- 進路指導の先生と顔の見える関係になる
- 学校推薦をもらいやすくなる
- 翌年以降も継続して受け入れることで信頼が積み上がる
学校との関係構築には通常3年以上かかりますが、インターンシップを通じて短縮できます。
株式会社ゆめスタのゆめアカでは、すでに東海3県40校とのネットワークを活かし、インターンシップの設計から実施まで一貫してサポートしています。
メリット5: PR効果と企業イメージ向上
インターンシップを受け入れている企業は、社会的責任を果たしている企業として評価されます。
効果:
- 高校生、保護者、教員に企業を知ってもらえる
- 地域貢献・CSRとして対外的にアピールできる
- 「若手人材の育成に積極的な企業」というイメージ
地域の高校と連携することで、地域密着型企業としてのブランドも向上します。
導入から実施までの7ステップ
高校生インターンシップを導入する際の具体的な流れを解説します。
ステップ1: 学校への相談・依頼
まず、近隣の高校に連絡を取ります。
連絡先:
- 進路指導室の先生
- キャリア教育担当の先生
相談内容:
- インターンシップ受け入れの意思を伝える
- 学校側のニーズを聞く
- 実施時期・期間を調整する
学校は年間計画をベースに実施時期を決めるため、早めに相談することが重要です。
ステップ2: プログラムの設計
インターンシップの内容を設計します。
設計のポイント:
- 期間: 3〜5日間が標準
- 内容: 高校生が理解できる業務を選ぶ
- 担当者: 誰が指導するかを決める
- スケジュール: 1日の流れを具体的に決める
プログラム例(製造業・5日間):
- 1日目: オリエンテーション、工場見学、安全教育
- 2日目: 簡単な組立作業の体験
- 3日目: 品質管理の体験
- 4日目: 先輩社員との交流会
- 5日目: 振り返り、プレゼンテーション
高校生が「成長した」と実感できるプログラムを設計しましょう。
ステップ3: 受け入れ準備
実施前に、社内の準備を整えます。
準備項目:
- 担当社員への研修(高校生への接し方、安全管理)
- 作業スペースの確保
- 安全対策(ヘルメット、安全靴、作業着)
- 緊急連絡先の確認
- 保険の加入(学校側で加入する場合が多い)
高校生は未成年のため、安全管理には特に注意が必要です。
ステップ4: オリエンテーション(初日必須)
インターンシップ初日は、オリエンテーションが必須です。
内容:
- 会社紹介
- インターンシップの目的と内容の説明
- 安全教育
- ルールの説明(服装、時間、禁止事項)
- 担当社員の紹介
オリエンテーションを省略することはできません。
ステップ5: 実施(日々の流れ)
基本的な1日の流れは以下の通りです。
1日のスケジュール例:
- 9:00: 朝礼(今日の予定確認)
- 9:30: 作業開始
- 12:00: 昼休み
- 13:00: 作業再開
- 15:30: 終礼(今日の振り返り)
- 16:00: 日誌の記入
- 16:30: 担当者からの指導・助言
重要なポイント:
- 毎日振り返りの時間を設ける
- 日誌を記入させる(学びの整理)
- 担当者がフィードバックを与える
高校生は社会経験がないため、細かい指導が必要です。
ステップ6: 最終日の振り返り
インターンシップ最終日は、しっかり振り返りを行います。
内容:
- 高校生からのプレゼンテーション(学んだこと、感想)
- 担当社員からのフィードバック
- 質疑応答
- 修了証の授与
高校生が「成長できた」と実感できる時間を作りましょう。
ステップ7: 学校への報告と次回への準備
実施後、学校に報告します。
報告内容:
- 実施内容
- 生徒の様子
- 成果と課題
学校に報告することで、翌年以降も継続して受け入れてもらいやすくなります。
学校との連携方法
高校生インターンシップは、学校との連携が成功の鍵です。
学校訪問のタイミング
ベストタイミング:
- 4月〜5月: 新年度の計画が固まる前
- 11月〜12月: 次年度の計画を立てる時期
早めに相談することで、学校の年間計画に組み込んでもらえます。
学校側のニーズを理解する
学校は、以下のようなニーズを持っています。
学校のニーズ:
- 生徒が安全に体験できる環境
- 生徒が成長できるプログラム
- 信頼できる企業
- 継続的な受け入れ
学校のニーズに応えることで、信頼関係が構築できます。
継続的な関係づくり
1回限りではなく、継続的に受け入れることが重要です。
継続のポイント:
- 毎年定期的に受け入れる
- 実施後に学校に報告する
- 採用した生徒の近況を報告する
- 学校行事(学園祭など)に参加する
継続することで、学校から「信頼できる企業」と認識されます。
実施時の注意点とリスク管理
高校生インターンシップを実施する際の注意点を解説します。
注意点1: 採用選考に係る内容を含まない
高卒採用には、解禁日(9月16日)があります。
注意:
- 解禁日前に実施する場合、求人PRや採用選考に係る内容を含まない
- 「インターンシップ=採用」と直接的に伝えない
- 自然な流れで関心を持ってもらう
学校との信頼関係を損なわないよう、慎重に対応しましょう。
注意点2: 安全管理の徹底
高校生は未成年であり、社会経験がありません。
安全対策:
- 危険な作業はさせない
- ヘルメット、安全靴、作業着を着用させる
- 常に担当社員が付き添う
- 緊急連絡先を確認しておく
万が一の事故を防ぐため、安全管理を徹底しましょう。
注意点3: 労働時間の管理
高校生は、労働基準法で保護されています。
ルール:
- 1日8時間、週40時間を超えない
- 深夜業務(22時〜5時)は禁止
- 休憩時間をしっかり取る
インターンシップとはいえ、労働時間の管理は重要です。
注意点4: ハラスメントの防止
高校生は、社会人としての経験がなく、ハラスメントに対する耐性もありません。
防止策:
- 担当社員にハラスメント研修を実施
- 高圧的な態度を取らない
- 失敗を責めない
- プライベートな質問をしない
安心して体験できる環境を作りましょう。
まとめ
重要ポイント
- 高校生インターンシップは学校のキャリア教育の一環で、学校との連携が必須
- 企業のメリットは、採用につながる、3年離職率16.5%、職場活性化、学校との関係構築、PR効果
- 実施期間は3〜5日間が標準、夏休み(7月〜8月)に実施が最も多い
- 導入の流れは、学校相談、プログラム設計、受け入れ準備、オリエンテーション、実施、振り返り、学校報告の7ステップ
- 注意点は、採用選考に係る内容を含まない、安全管理、労働時間管理、ハラスメント防止
次にすべきこと
- 近隣の高校に連絡する: 進路指導室の先生に相談
- プログラムを設計する: 3〜5日間のインターンシッププログラムを考える
- 社内の受け入れ体制を整える: 担当社員の選定、安全対策
- 専門家に相談する: 初めての場合は、実績ある支援サービスの活用を検討
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