インターンシップ導入・運営

インターンシップ失敗パターン5選|避けるべき運営ミスとは

著者: 株式会社ゆめスタ
インターンシップ失敗パターン5選|避けるべき運営ミスとは

「インターンシップを実施したのに、採用につながらなかった」「高校生の反応が思ったより良くなかった」そんな経験はありませんか?

実際に、多くの企業がインターンシップの運営で失敗を経験しており、せっかくの機会を活かしきれていないケースが少なくありません。

しかし、よくある失敗パターンを事前に知っておくことで、同じミスを避け、効果的なインターンシップを実現できます。失敗から学び、改善することが成功への近道です。

この記事では、高校生インターンシップでよくある失敗パターン5選と、その対策を具体的に解説します。

この記事で分かること

  • 高校生インターンシップでよくある5つの失敗パターン
  • 各失敗パターンの具体的な原因と背景
  • 失敗を避けるための実践的な対策方法
  • 成功するインターンシップに共通する要素

読了時間: 約8分


目次

  1. 失敗パターン①:目的が不明確なまま実施する
  2. 失敗パターン②:準備不足で受け入れる
  3. 失敗パターン③:フォローアップを怠る
  4. 失敗パターン④:一方的な会社説明に終始する
  5. 失敗パターン⑤:高校生のレベルに合わない内容を提供する
  6. 成功するインターンシップの3つの要素
  7. まとめ

失敗パターン①:目的が不明確なまま実施する

なぜ失敗するのか

「とりあえずインターンシップをやってみよう」と、明確な目的を設定せずに始めてしまうケースです。

目的が不明確だと、プログラムの内容がぼやけ、参加した高校生に何を伝えたいのかが伝わりません。その結果、「何をしたか分からなかった」という感想で終わってしまいます。

具体的な失敗例

ケース①:他社の真似をしただけ

「競合他社がインターンシップをやっているから、うちもやろう」と始めたものの、自社の強みや特徴を伝えられず、印象に残らない内容になってしまった。

ケース②:学校からの要請で仕方なく受け入れた

学校からの依頼を断れず、準備不足のまま受け入れてしまい、高校生にも社員にも負担をかけただけで終わってしまった。

対策:明確な目的を設定する

インターンシップを実施する前に、以下の3つを明確にします。

Who(誰に): どのような高校生に参加してほしいか(工業高校の機械科、地元の普通科など)

What(何を): 自社の何を理解してもらいたいか(技術力、職場の雰囲気、仕事のやりがいなど)

How(どのように): どのような方法で伝えるか(実習、見学、座談会など)

この3つが明確になれば、プログラムの内容も自然と決まります。


失敗パターン②:準備不足で受け入れる

なぜ失敗するのか

安全教育、指導担当者の選定、受け入れプログラムの作成など、事前準備を十分に行わずに受け入れてしまうケースです。

準備不足のまま受け入れると、現場が混乱し、高校生に十分な体験を提供できません。また、安全面でのリスクも高まります。

具体的な失敗例

ケース①:指導担当者を決めていなかった

当日になって「誰が面倒を見るの?」という状態になり、高校生を放置してしまった。

ケース②:安全教育を省略した

簡単な説明だけで実習に入ってしまい、高校生がケガをしそうになる場面があった。

ケース③:スケジュールが曖昧だった

「とりあえず工場を見学してもらおう」程度の計画で、時間が余ったり、逆に慌ただしくなったりした。

対策:事前準備のチェックリストを作る

以下の項目を実施前に必ず確認します。

準備チェックリスト:

  • 指導担当者の選定と事前研修
  • 受け入れスケジュールの詳細作成
  • 安全教育プログラムの準備
  • 必要な機材・資料の準備
  • 学校との事前打ち合わせ
  • 社員への周知と協力依頼
  • 緊急時の連絡体制確認

株式会社ゆめスタのゆめアカでは、初めてインターンシップを受け入れる企業向けに、準備チェックリストの提供と事前サポートを行っています。


失敗パターン③:フォローアップを怠る

なぜ失敗するのか

インターンシップ実施後に、高校生や学校へのフォローアップを怠ってしまうケースです。

インターンシップ直後は満足度が高くても、その後の連絡がないと、高校生の記憶から薄れていきます。採用時期になったときには「そういえば、あの会社どこだっけ?」となってしまいます。

具体的な失敗例

ケース①:実施後に連絡を一切しなかった

インターンシップで良い印象を持ってもらえたと思っていたが、その後何も連絡しなかったため、採用時期には他社を選ばれてしまった。

ケース②:学校への報告を忘れた

実施後に学校への報告を怠ったため、次年度の受け入れ依頼が来なくなってしまった。

対策:計画的なフォローアップを実施する

インターンシップ後のフォローアップ計画を事前に立てておきます。

フォローアップスケジュール例:

  • 実施後1週間以内:学校への報告書提出、参加者への御礼状
  • 1-2ヶ月後:学校への定期訪問、会社の近況報告
  • 3-6ヶ月後:求人情報の提供、職場見学の案内
  • 採用時期前:会社説明会の案内

フォローアップは頻繁すぎても負担になるため、適度な間隔で継続することが重要です。


失敗パターン④:一方的な会社説明に終始する

なぜ失敗するのか

インターンシップの大半を会社説明や工場見学だけで終わらせてしまい、高校生が実際に体験する機会を提供しないケースです。

一方的な説明だけでは、高校生の興味を引くことができず、「退屈だった」という印象で終わってしまいます。

具体的な失敗例

ケース①:会社説明会と変わらない内容

3時間かけてパワーポイントで会社説明を行ったが、高校生は途中で飽きてしまい、質問もほとんど出なかった。

ケース②:見学だけで終わってしまった

工場を案内しただけで、高校生が何も体験できず、「見るだけだった」という感想しか残らなかった。

対策:体験型のプログラムを組み込む

高校生が実際に体験できる要素を必ず含めます。

体験型プログラムの例:

  • 簡単な組立作業や梱包作業
  • 検品や品質チェックの体験
  • 先輩社員との座談会(質問タイム)
  • 簡単な工具の使い方講座
  • グループワークやディスカッション

体験を通じて「自分も働いているイメージ」を持ってもらうことが重要です。


失敗パターン⑤:高校生のレベルに合わない内容を提供する

なぜ失敗するのか

高校生のスキルレベルや理解度を考慮せず、専門的すぎる内容や、逆に簡単すぎる内容を提供してしまうケースです。

レベルが合わないと、高校生は「難しすぎて分からなかった」または「簡単すぎてつまらなかった」と感じてしまいます。

具体的な失敗例

ケース①:専門用語を多用した

「QC」「ISO」「5S」などの専門用語を説明なく使ってしまい、高校生が理解できなかった。

ケース②:大学生向けの内容を提供した

大学生向けのインターンシップと同じ内容を提供してしまい、高校生には難しすぎて理解できなかった。

ケース③:レベルが低すぎた

「高校生だから」と簡単な作業しか任せず、高校生が物足りなさを感じてしまった。

対策:高校生のレベルに合わせた内容設計

高校生の学年や専門性に合わせて、適切なレベルの内容を提供します。

レベル調整のポイント:

  • 専門用語は必ず説明を加える
  • 工業高校生なら、学校で学んだ知識を活かせる内容を提供
  • 普通科の高校生なら、基礎的な説明から始める
  • 「ちょっと頑張れば達成できる」程度の難易度が最適

事前に学校の先生に生徒のレベルを確認しておくことも効果的です。


成功するインターンシップの3つの要素

失敗パターンを避けた上で、成功するインターンシップに共通する要素を紹介します。

要素①:明確な目的と計画

目的を明確にし、それに基づいた計画を立てることで、一貫性のあるプログラムが実現します。

要素②:十分な事前準備

安全教育、指導担当者の研修、プログラムの作成など、事前準備を徹底することで、スムーズな運営が可能になります。

要素③:継続的なフォローアップ

インターンシップ後も定期的に連絡を取り、学校との関係を維持することで、長期的な成果につながります。


まとめ

重要ポイント

  • インターンシップの失敗パターンは、事前に知っておくことで避けられる
  • 最も多い失敗は、目的の不明確さ、準備不足、フォローアップ不足
  • 一方的な説明ではなく、体験型のプログラムを提供することが重要
  • 高校生のレベルに合わせた内容設計が成功の鍵
  • 明確な目的、十分な準備、継続的なフォローアップが成功の3要素

次にすべきこと

  1. 自社のインターンシップの目的を明確にする
  2. 準備チェックリストを作成し、実施前に確認する
  3. フォローアップの計画を立てる

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よくある質問

この記事に関連するよくある質問

目的が不明確だと、プログラム内容がぼやけ、参加した高校生に何を伝えたいのかが伝わりません。その結果、「何をしたか分からなかった」という感想で終わってしまいます。Who(誰に)、What(何を)、How(どのように)の3つを明確にし、それに基づいた一貫性のあるプログラムを作ることが重要です。

基本的には1~2名で十分です。ただし、必ず事前に選定し、担当者への事前研修を行うことが重要です。当日になって「誰が面倒を見るの?」という状態では高校生を放置してしまい、失敗につながります。メンターのスケジュールを調整し、常に高校生をサポートできる体制を整えましょう。

実施後1週間以内に学校への報告書提出と参加者への御礼状、1-2ヶ月後に学校への定期訪問、3-6ヶ月後に求人情報の提供、採用時期前に会社説明会の案内が目安です。頻繁すぎても負担になるため、適度な間隔で継続することが重要です。フォローアップがないと採用時期には他社を選ばれてしまいます。

体験を重視し、見学30%、体験70%の割合が理想です。3時間かけてパワーポイントで説明するような一方的な会社説明では高校生は飽きてしまいます。簡単な組立作業、検品体験、先輩社員との座談会、グループワークなど、高校生が実際に体験できる要素を必ず含めましょう。

専門用語は必ず説明を加えることが重要です。「QC」「ISO」「5S」などの用語を説明なく使うと、高校生は理解できません。工業高校生なら学校で学んだ知識を活かせる内容、普通科の高校生なら基礎的な説明から始めるなど、事前に学校の先生に生徒のレベルを確認しておくことが効果的です。

準備不足で受け入れてしまうことです。安全教育の省略、指導担当者が決まっていない、スケジュールが曖昧などの状態で開始すると、現場が混乱し高校生に十分な体験を提供できません。準備チェックリスト(担当者選定、スケジュール作成、安全教育、機材準備、学校との打ち合わせ、社員への周知、緊急連絡体制)を実施前に必ず確認しましょう。

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